ひさしぶりにイヤホンを買いました。
むかしはよくブログの収益でイヤホンやヘッドホンを買って記事にしていましたが、現在はもっぱら『AKG K701』ばかり使っていて、オーディオ機器からは遠ざかっていました。
しばらく見ないあいだに、イヤホンやヘッドホンにも中華ブランドの製品が増えましたね。そのなかでも気になっていて、ほしいものリストに入れていた『LINSOUL Kiwi Ears Cadenza』がセールで安くなっていたので、買ってみることにしました。
聴いてみるとびっくり!
低音域から高音域までバランスよく、かつきれいな音。とくに高音域では繊細さも感じられます。音の広がりなどの空間表現にも優れ、万人受けしやすい、良いイヤホンでした。
まずは開封するところから、見ていきましょう。
『LINSOUL Kiwi Ears Cadenza』の開封。
パッケージの話。

こちらが『Cadenza』のパッケージです。
本体の外側がマーブル模様になっているのが特徴です。イヤホンのカラーバリエーションとしてはちょっとめずらしい「パープル」を選んでみました。
「PURPLE」と書かれたところにペンでちょん、とされています。
この雑さ、中華ブランドって感じですね。
イヤホン本体の話。

つづいてイヤホン本体を大写しで。
黒に紫のマーブルは派手すぎず、エレガントですね。紫色の部分を中心にキラッとしているのもいい感じ。でも『Kiwi Ears』のロゴはださいかな。うん。
ケーブルの話。
『Cadenza』はケーブルが着脱式になっています。コネクタは「0.78mm 2pin」というよくある形式のものなので、断線してしまったとしてもケーブルだけ取り替えて使い続けることができます。
ケーブルにもまた”個性”がありますから、本体の色に合わせたケーブルに付け替えて使用するのもいいかもね。
『LINSOUL Kiwi Ears Cadenza』を使ってみよう。
さっそく何が聴いてみようとイヤホンを装着するところで、ひとつ。
「シュアがけ」前提。
『Cadenza』は「シュアがけ」で装着することが前提のイヤホンとなっています。シュアがけとは、イヤホンのケーブルを下ではなく「上に」出し、耳の後ろへケーブルをぐるりと回して装着する方法です。
高級イヤホンやイヤーモニターと呼ばれる製品ではこの「シュアがけ」が一般的だったりしますが、街なかでシュアがけをしているひとはあまり見かけませんね。
この方法ではケーブルが耳に触れるので、それがうざったいというひともいるでしょう。好みの分かれるところです。
シュアがけそのものに抵抗がなければ、つけ心地は良好です。イヤーピースも「S,M,L」の三種類が付属しています。自分の耳に合ったものをつかいましょう。
試聴した楽曲と感想のメモ。
晴る / ヨルシカ
最近よく聴いているヨルシカさんの『晴る』。彼女と一緒に『葬送のフリーレン』を見て、ブームが再燃しています。
- サビに入るところの「スカッと感」がしっかり出ている。
- 中高音がきれい。
- 高音が耳に刺さりそうで刺さらない、ぎりぎりのところまで伸びている。
といった感想でした。
夜のコール / ASIAN KUNG-FU GENERATION
大好きなアジカンの、大好きな一曲。そういえば江の島に行ったとき、信号待ちで眼の前にいたお兄さんがアジカンのTシャツを着ていて思わず「江の島だからですか?」と声をかけそうになりました。
女性ボーカルに対して、どっしりと厚みのある男性ボーカルのバンド・サウンドではどうだろう。そんな考えでこの曲を選びました。
感想としては……
- 音が分厚い!
- 低音の解像度も良さげ。
- 低音はやや控えめ。
- 締まった低音ではなく、やや広がりのある低音。
こんな感じでした。
Future Nova / School Food Punishment
解散を知ったときに叫んだバンドのひとつ。SFP好きだったなぁ。アニメ『東のエデン』の主題歌になったメジャーデビュー曲で知り、ずっと聴いてたなぁ。
感想としては……
- 打ち込みの「キラキラ」した音がきれい。かつ空間の表現が素晴らしい。
- 女性ボーカルのほうが合うような気がする。
こんな感じ。
女性ボーカルのほうが合うような感じがしたのは、男性ボーカルだと音楽全体の音域がやや低音に寄るため、先述した「やや広がりのある低音」という『Cadenza』の特色によって中低音域がごちゃっとして聞こえるからなのだろうと思います。
私はタイトな低音が好きなので、残念ポイントですね。ジャズなどボーカルのない楽曲を聴くときには、広がりのあるふくよかな低音は『Cadenza』のチャームポイントになるんじゃないかな。
『LINSOUL Kiwi Ears Cadenza』の総評。
コスパ良好。
実売価格5,000円台ということを考えると、コストパフォーマンスはとても高いと思います。家電量販店や百均なんかで安いイヤホンをつかっているひとが「もうちょっと良いの買ってみようかなぁ」というときに、かなりおすすめ。
3,000円台でもコスパの良いイヤホンはたくさんありますが「もう少しお金を出して、もっともっと良い音を手に入れられる」という感じで、払う金額に対しての音質の良さはかなりのものだと感じました。
つけ心地は良好。ただし「シュアがけ」必須。
つけ心地は良好ですが、ケーブルを上に出し、耳の周りをぐるりと回すようにして装着する通称「シュアがけ」が必須となっています。耳にケーブルが触れるのが嫌だというひとには不向きです。
「シュアがけ」をすると密閉性が高まるので、遮音性能も高いです。
低音域について。
解像感があり、細かな音も聞き取れます。質としては「やや広がりのある低音」だと感じました。ボーカルのないジャズやクラシックでは、ウッドベース(コントラバス)の音がふくよかに聞こえると思います。
いっぽうで、全体的に中低音域に寄った男性ボーカルの楽曲では、中低音域がごちゃっとして聞こえる嫌いがあります。
これは好みで「このごちゃっと感がいいんだよ」というひともいるのでしょうけどね。バンド演奏ではメンバーの音が「渾然一体となったところ」を聞きたい、というのも分かる。そういう聴き方をするのには良さそう。
中音域について。
男女ともボーカルの音域はしっかり前に出てきていい感じ。どちらかというと女性ボーカルのほうがきれいに聞こえる気がします。男性ボーカリストも最近はみんな声が高いからなぁ。基本的にはボーカルのある楽曲で「この曲は合わないなぁ」ということはないと思います。
高音域について。
埋もれてしまわない程度に量もあり、解像感もあり、繊細さもある。私の環境では耳に刺さることもない。高音域については文句の付け所がありません。
定位感(空間表現)について。
適度な定位感、空間を表現する能力があります。フルオーケストラを聴くには物足りないかもしれませんが、一般的によく聴かれている数人からなるバンドから、もう少し人数の多いアイドルソングまで、適度な空間を表現できると思います。
おわりに。
ひさしぶりのイヤホンでテンションあがっちった。
調べてみると『LINSOUL』はブランドではなく販売会社のようです。それでもおそらく中国のメーカーがつくった「中華ブランド」なんだろうとは思います。
最後に購入したイヤホンが『Google Pixel Buds Pro』なので、実に一年以上ぶりの新しいイヤホンでした。有線イヤホンという括りだと、最後に買ったのは『Final E3000』かな。2021年に注文したらしい。
紹介した『Cadenza』はなかなかの音質ですから、しばらくはオーディオ欲求が爆発することもないでしょう。こうしてお財布に平和が訪れた。代わりに記事のネタがないんだけども。
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