潜在意識と仲良くなるための一冊/ちっちゃいおっちゃん-尾崎里美

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まいど。

黒井です。

この記事では「小説のようなメンタルヘルスの本」を紹介します。

心理学やメンタルヘルス系の書籍を読み漁っていると、やれ「顕在意識」だとか「潜在意識」だとか、専門用語がたくさん出てくることがあります。

黒井はただの中卒ひきこもりニートなので、専門用語のオンパレードになると、何が何やら分からなくなってしまいます。

この記事で紹介する尾崎里美さんの著書「ちっちゃいおっちゃん」には、心理学やメンタルヘルスの専門用語がほとんど出てきません。

本書の表紙には「笑って学べる心のおべんきょう」とありますが、その体裁は完全に「小説」です。

メンタルヘルスのことは勉強したいけど、むずかしい本は嫌。

そんなあなたは、つづきをご覧くださいませ。

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ふたりの掛け合いからメンタルヘルスを学ぶ

本書は「何をやっても上手くいかない35歳のニート」と「ちびまる子ちゃんによく似たふしぎな少女」が美味しいものを食べながら「ちっちゃいおっちゃん」についておしゃべりする小説です。

読者はまるで漫才のようなふたりの掛け合いから「メンタルヘルス」を学んでいくことになります。

最初は戸惑う関西弁

ふたりの掛け合いはすべて「関西弁」で行われます。

本書の大半は「関西弁の話し言葉」で書かれているので、最初は少し戸惑いました。

慣れるまでは読みづらさを感じるかもしれません。

慣れてくると、会話を中心に進行していくということもあり、テンポ良く読み進めることができるようになりました。

ちっちゃいおっちゃんとは「潜在意識」のこと

本書でいうところの「ちっちゃいおっちゃん」とは、過去の経験などにより無意識のうちに蓄積された価値観・習慣・思い込みから形成された、自覚されていない意識……

すなわち「潜在意識」です。

「自分が生まれてきて、テレビや周りの環境や両親、友だちによって信じたイメージを勝手に真実やと思い込んでるってこと?」

本書では、潜在意識という小難しい専門用語は物語上には出てきません。

潜在意識をちっちゃいおっちゃんとして擬人化したことにより、本書では「潜在意識」というものを分かりやすく(そして面白おかしく)解説しています。

あなたの行動や反応は潜在意識が決めている?

潜在意識こと「ちっちゃいおっちゃん」は、誰の心の中にも住んでいます。

ちっちゃいおっちゃんは、心の中で、あなたの「経験したこと」や「感じたこと」をすべて記録しています。

当たり前のようにおこなっている行動から、何か起こったときのとっさの反応まで……

あなたのすべての行動や反応は「ちっちゃいおっちゃん」がつけている膨大な記録の中から導き出されたものです。

黒井の声と潜在意識の話

ぼくは小学校の音楽の授業で歌をうたったときに「変な声」だとバカにされたことがあります。

そのことをきっかけにぼくは自分の声が気になるようになりました。

変な声だとバカにされた経験が「ちっちゃいおっちゃん」の手により潜在意識に記録されたのかもしれません。

それから、母のケータイ電話を借りて、自分の声を録音したものをじっくりと聞いてみたりもしました。

自分の声を確認すればするほど、さらに自分の声が気になるようになり、やがて人前で声を出すのが恐ろしくなりました。

自分の声を確認するなどして、何度となく「声をバカにされた記録」を呼び出しているうちに、それがトラウマ化してしまったのかもしれません。

潜在意識が変わればあなたも変わる

本書の主人公である35歳のニート「中村拓也」は、ふしぎな少女と出逢い、会話を積み重ねることでついに「ちっちゃいおっちゃん」との対面を果たします。

中村は「ちっちゃいおっちゃん」と対面し、潜在意識としてつけられた「記録」を書き換えようとしました。

「ぼくの思い込みは単なる過去の記録や。真実じゃない。ぼく、いまから変わるで。これから自分を卑下するような記録を見つけたら、自分に対してこう言うわ」
「それって真実なん?」

トラウマや思い込み、植え付けられた価値観などの要らない記録を書き換えることで、中村の人生は大きく変化していくことになります。

潜在意識の記録を書き換える簡単な方法

本書に登場するふしぎな少女「のぞみちゃん」は、しきりに感謝や愛情をつたえる言葉を口にします。

その言葉は、他者に向けられることもあれば、自分の中の「ちっちゃいおっちゃん」に向けられることもあります。

自分に感謝や愛情をつたえる言葉をかけること。

「のぞみちゃん」は、それこそがもっとも簡単に潜在意識の記録を書き換える方法だと言うのです。

人間にいちばん大切なのは「自分を無条件で愛すること」。

たしかに自分を卑下してばかりいると、落ち込んだり悲しい気持ちになりますよね。

かといって、自分に「愛しているよ」などと言うのもちょっと恥ずかしい。

そういうときこそ、自分の中の「ちっちゃいおっちゃん」に向けて声をかけてみましょう。

  • いつもありがとう
  • 感謝してるよ
  • よく頑張ってるよ

愛しているよと言うのは恥ずかしいけど、これくらいなら言えるかも……

そう思ったら、いますぐ「ちっちゃいおっちゃん」に声をかけてみてください。

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