まいど。
イジメ被害者の黒井です。
神戸市立東須磨小学校で教員間のイジメが発覚し、問題になっています。
小学生の頃からイジメを受けていた「イジメ被害者」として、今回発覚した「神戸市立東須磨小学校の教員間イジメ問題」について、いくつか言いたいことがあります。
まずひとつ、強く言っておきたいことがあります。
今回の教員間イジメ問題の行く末によっては「イジメ被害者たちは泣き寝入りするしかない」ということになってしまうかもしれません。
傷害罪として起訴されなければ、イジメは無法地帯化する。
今回の先生同士のイジメがこのまま傷害罪とはならず「イジメ」のまま終わったら……
日本のイジメ被害者たちはもう泣き寝入りするしかないよ。
— 黒井@ネガティブ (@961373) October 18, 2019
今回発覚した「神戸市立東須磨小学校の教員間イジメ問題」は、メディアで大々的に取り上げられた最初の「大人たちのイジメ」です。
これまでの「子どもたちのイジメ」では「子どものすることだ」と社会的に軽んじられてきました。
日本には未成年を裁くというより、どちらかというと守るための法律もあり、イジメ加害者たちは、停学または退学処分を受けるにとどまっているケースも多くあります。
ぼくに対しイジメを働いたクラスメート数人にいたっては、学校側からの処罰の対象にさえなりませんでした。
その後ぼくが不登校になると、イジメなど最初からなかったかのように時が進み、ぼくは卒業式にさえ出席しないまま、当然のようにイジメ加害者たちは卒業していきました。
イジメ被害者が自殺をしたようなケースを除き、ほとんどの場合、イジメ加害者たちは停学処分さえ受けていないでしょう。
しかし、今回のケースは「大人たちのイジメ」です。
今回の加害者(被害者)は社会人なんですから、これまでのイジメに対する「子どものすることだ」という社会の受け止め方も、変わらざるを得ません。
この問題は「イジメではなく傷害罪として起訴されるべき事件」です。
しかし、先行している「イジメ」という生易しいイメージのせいで、この問題が傷害事件としてではなく「イジメ」として処理されてしまうようなことがあると、大変なことが起こります。
子どもより厳しく裁かれるはずの大人がイジメを働いていても、やはり傷害事件としてでなく「イジメ」として処理されてしまうなら、子ども同士のイジメが大きな問題として取り上げられることはないのではないか?
今回の教師間イジメの行く末が「傷害事件」なのか「イジメ」なのかによって、いまイジメの被害に遭っている子どもたちの未来が決まってしまう。
そんなふうに感じるのです。
そろそろ「イジメ」と呼ぶのやめませんか?
イジメっ子もイジメられっ子もいない。そこにいるのは「加害者」と「被害者」だ。いいな?
— 黒井@ネガティブ (@961373) October 18, 2019
そろそろ「イジメ」という言葉をやめませんか?
悪口や陰口を言われるレベルを超えて、暴力を振るわれるような場合、これは明らかな「傷害罪」です。イジメという軽いニュアンスの言葉を使うのは不適当でしょう。
子どもたちのイジメにおいても同じだと思います。
十歳にも満たない子どもであっても、人に暴力を振るうことがいけないことであるという認識はあるはずです。
子どもだから大目に見るということが常態化しては、イジメの被害に遭う「気の優しい」子どもたちが不憫でなりません。
これ以上「イジメ」という軽いニュアンスの言葉に逃げず、「暴力のあるなし」など、どこかで「イジメ」と「傷害」の線引きをおこない、イジメっ子を「加害者」と、イジメられっ子を「被害者」と呼ぶべきです。
ニューヨーク州では「イジメ加害者の親が刑務所送り」に。
アメリカはニューヨーク州の西部に位置する都市ノーストナワンダでは、2017年10月に「イジメ加害者の親が刑務所送りになる条例」が施行されました。
イジメ加害者の親は罰金250ドルか、15日の禁固刑か、あるいはその両方を受けることになります。
また、他にも海外では「イジメ加害者にカウンセリングを受けさせる」ということをしている学校もあります。
しかし日本ではイジメ被害者だけがカウンセリングを受けたり、心療内科を受診せざるを得ない状況が続いています。
ぼくのように、子どもの頃のイジメ被害がトラウマ化して、大人になっても対人恐怖などを残してしまうこともあります。
事実、ぼくはイジメによって人生を狂わされた人間のひとりです。
イジメられる側にも責任がある?
イジメられる側にも責任があると言うなら、何をされても文句を言うなよ?
やられる側にも責任があるんだろ?
— 黒井@ネガティブ (@961373) October 18, 2019
イジメ加害者が一方的に悪いという論調で書くと必ず現れるのが「イジメられる側にも責任がある論者」です。
はっきりしておきましょう。
イジメは加害者が一方的に悪いです。
イジメ被害者にイジメられる原因として、内向的であったり、なよなよしているということが挙げられるとします。しかしだからといって暴力を振るっていいかというと、そんなはずがありません。
相手になんらかの原因があれば暴力を振るっても良いというなら、あなたは気に入らない上司を思い切り殴っても良いということになります。
しかしそのことが裁判沙汰になった場合、あなたは傷害事件の容疑者です。
イジメ被害者にはイジメられる「原因」があるかもしれませんが、暴力を振るわれてしかるべき「責任」はありません。
イジメ被害者として今回の件を見守ります。
小学生の頃からイジメを受けてきたイジメ被害者として、今回の「神戸市立東須磨小学校の教員間イジメ問題」の行く末を見守ります。
ぼくがイジメられていた頃のことについては、詳細プロフィール記事にまとめてあります。気になる方は以下のカードからご覧ください。
コメント
[…] 神戸市立東須磨小学校の教員間イジメ問題を見てぼくが思うこと。神戸市立東須磨小学校の教員間イジメ問題を受けて、小学生、中学生の頃には実際にイジメの被害に遭い、その後不登 […]